昭和61年9月　天むす・すえひろが開業。
その2年前の昭和59年　三重県津市の水谷ヨネさんを取材で訪ねたのが運命的な出会いとなりました。ヨネさんから見込まれて「ぜひ、やって欲しい」と言われた時の嬉しさ、そして苦悩の始まりでもありました。
2年の間、ヨネさんのもとへ通い、天むす作りの一からを教わりました。開業してからもヨネさんに経営の悩みを打ち明けるたびに「苦労かけて。すまんこと･･」と励まされてきました。未経験のジャンルでお引き受けした限りは、恥ずかしくないものを精一杯作りたい。最高の材料で納得のいくおむすびを作りたいの一念で、えびは天然、お米は天むすに合う特選米、有明海産海苔、高級綿実油を選びました。一つ一つ手作りで丁寧に仕上げていく、そんな贅沢な想いを、情熱の赤を表す赤い箱、赤い包装紙で包みこんでいます。
大阪の北新地、東京の渋谷センター街で同時出発した当店。新聞広告で集まってきてくれた女性スタッフ達は、一心に握り、ひたすら天ぷらを揚げ続けてくれました。大勢の人が見ている前で天むすを作るのは「緊張するわ、焦るわ」と言いながらも、どんどんと出来上ってくるおむすびを握る姿は頼もしく、美しい。心が充たされる瞬間でした。

一人の力は大きい、しかし一人では出来ない。皆がいてくれるから頑張れる、お客様のお顔を想像し、最高のものを召し上がっていただく、その想いがチーム一丸の充実感、一日一日をやり終えた達成感に繋がってまいりました。そして平成2年には「天むす・すえひろ」の登録商標を得ることが出来ました。
その実績から百貨店、鉄道会社、航空会社、食品スーパーの信頼、安全が絶対の企業で販売していただいております。
創業30余年の今も変わらず会社の理念は「冷めても美味しい」「飽きない味、また食べたい」と言っていただくこと。食材、味、手作りへのこだわり、信念を変えず守り続けていくために、社員一同頑張ってまいります。
今後ともご愛顧いただきますよう、宜しくお願い申し上げます。